タイヤを交換したい!となった時、タイヤのサイズの見方って分かりますか?今回は、そんな時に役立つ、タイヤのサイズの確認方法について書いてみたいと思います。他のサイトでも結構な頻度で書かれていますが、商用車とかトラックとかまで、網羅した内容になってしまっていて分かりにくいので、【乗用車】だけに絞った記事とします。では、早速!
タイヤのサイズの見方で必要な数字は基本的に、これだけ!
① タイヤの幅
② 偏平率
③ リム径
その他は、ロードインデックス(最大負荷能力)と、スピードレンジ(対応速度)という数値がありますが、これはタイヤ自体の性能となります。ここでは、サイズと能力に分けて説明します。
タイヤサイズの見方
タイヤのサイズを確認するには、タイヤのサイドウォールに記載してある数字とアルファベットを確認します。ここに全て集約されています。サイズ自体は、タイヤの幅+偏平率+リム径の3要素で決まると書きましたので、これを順をおって説明していきます。
上のタイヤのサイズ表記は、
となります。ラジアルの部分は、タイヤの骨格構造を表していて、ラジアルの他に、バイアスというものがありますが、現在は、ほぼラジアルしかないので、ここは説明から割愛します。
では、個別にそれぞれのワードを説明していきます。
① タイヤの幅
タイヤの幅は、そのまま、幅の数値です。ただ、幅の呼称であるので、実際の幅とは異なる場合があります。数値の単位は、ミリで表記されます。225だったら225mm→22.5㎝です。タイヤが太いほど、接地面積が大きくなるので、転がり抵抗が増加して、燃費が悪くなる方向にいきます。太さ自体は、基本は新車時に履いていたサイズと同様なものが良いかと思います。
② 偏平率
偏平率とは、タイヤの断面幅に対する、断面高さの比率を表す数値です。数値はパーセンテージで表されます。40→ヨンマル 60→ロクマルと呼称します。
偏平率(%)=
タイヤの高さ÷タイヤの断面幅×100
偏平率の数値が小さくなるほど、薄っぺらいタイヤになります。インチアップの時とかに、40とか35とかの数値になると、タイヤが薄くなるため、硬めのゴツゴツとした乗り味となります。偏平率が、低いほど、路面との接地面積が広くなり、転がり抵抗が増えます。そのため、燃費は若干落ちると思います。その反面、ハンドリングの応答性が高くなるので、インチアップは、スポーツ走行向けと言えます。下に、イメージを書いてみました。あくまで、イメージですのであしからず。
③ リム径(タイヤ内径)
リム径は、インチで表記されます。基本的にタイヤに適合するホイールのリム径の事で、タイヤの内径にあたります。
馴染みのあるのは、自転車のタイヤでしょうか?。あの考え方と一緒です。自転車だと26インチ位がメインサイズですが、車だと、軽自動車あたりの12インチ~19インチ程度までが、主要サイズとなります。
ちなみに、1インチ=約25.4mmなので、18インチなら、約457mmとなります。
タイヤの性能
ロードインデックス
ロードインデックスとは、タイヤの最大負荷能力を示す指数です。簡単に考えるなら、タイヤ1本あたりの耐荷重です。厳密に考えるなら、軸荷重を考慮して、選択する必要がありますが、新車時に装着していたタイヤのロードインデックスを踏襲すれば問題ありません。組み合わされる数字には、速度記号がセットとなります。ロードインデックスは、速度記号の速度範囲内でという条件が付きます。
LI=ロードインデックスの略
LI | 負荷能力(kg) | LI | 負荷能力(kg) | LI | 負荷能力(kg) | LI | 負荷能力(kg) |
62 | 265 | 77 | 412 | 92 | 630 | 107 | 975 |
63 | 272 | 78 | 425 | 93 | 650 | 108 | 1000 |
64 | 280 | 79 | 437 | 94 | 670 | 109 | 1030 |
65 | 290 | 80 | 450 | 95 | 690 | 110 | 1060 |
66 | 300 | 81 | 462 | 96 | 710 | 111 | 1090 |
67 | 307 | 82 | 475 | 97 | 730 | 112 | 1120 |
68 | 315 | 83 | 487 | 98 | 750 | 113 | 1150 |
69 | 325 | 84 | 500 | 99 | 775 | 114 | 1180 |
70 | 335 | 85 | 515 | 100 | 800 | 115 | 1215 |
71 | 345 | 86 | 530 | 101 | 825 | 116 | 1250 |
72 | 355 | 87 | 545 | 102 | 850 | 117 | 1285 |
73 | 365 | 88 | 560 | 103 | 875 | 118 | 1320 |
74 | 375 | 89 | 580 | 104 | 900 | 119 | 1360 |
75 | 387 | 90 | 600 | 105 | 925 | 120 | 1400 |
76 | 400 | 91 | 615 | 106 | 950 | 121 | 1450 |
速度記号
速度記号(スピードレンジ)とは、指定された質量規定の条件で負荷された状態において、平坦な道路を走行できる最高速度を表す数字です。単位は、Km/h(時速)です。ZR(※1)という表記は速度記号とは、ことなり速度カテゴリーという別の記号となります。速度カテゴリーにおいては、○○㎞/hまでという数値ではなく、○○㎞/h超と分類されます。ZR表記を開始した当初は、W・Yなどの表記は無く、最高スペックであったことの名残です。
ZRの速度カテゴリーで、300㎞/h超の場合は、(Y)(※2)を用いて表記されます。この場合、ロードインデックスと合わせて、【 225/45ZR18(94Y) 】のように表記されます。
速度記号 | L | N | Q | R | S | T | H | V | W | Y | ZR※1 | (Y)※2 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
最高速度 (km/h) | 120 | 140 | 160 | 170 | 180 | 190 | 210 | 240 | 270 | 300 | 240超 | 300超 |
タイヤの製造時期
タイヤの製造時期は、タイヤのサイドウォールのホイールに近い円周上に、刻印があります。サイズ表記と比較して、小さいものなので、見つけにくいうえに、タイヤの両面に表示があるわけではないので、見つからない場合もありますが、ほとんどアウトサイドにあります。
この表記、4桁の数字とアルファベットで構成(数字のみの場合もあり)されていますが、製造時期は、この中の4桁の数字に表されています。正確には、製造週が記載されています。先頭の2桁が、何週目に製造されたかを、末尾2桁が、製造年を表しています。例えば、『2918』と記載があれば、2018年の29週目(7月中旬頃)に製造されたことになります。
何週目に製造したって表記なので、実際は何月くらいに作ったの?とスグには分からないと思います。そんな時には、グーグルで、『〇〇年の〇〇週目』と調べると、答えてくれますので便利です。
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おさらい
今回の記事は、これで終わりなのですが、最後におさらいをしたいと思います。
例題)225/60R 16 92Vの表記のタイヤは、どんなサイズでしょう?
答え)タイヤの幅が225mm/偏平率が60%/ラジアルタイヤ/リム径が16インチ/ロードインデックスが630㎏/時速240kmまで使用できるタイヤとなります。
例題)255/40ZR 18の表記のタイヤは、どんなサイズでしょう?
答え)タイヤの幅が255mm/偏平率が40%/リム径が18インチ/時速240km超で使用できるタイヤとなります。
という感じです。自分も、タイヤ交換時に、速度記号などを気にせずに、サイズばかりに気をとられていましたが、結構細かいですね。心配な場合は、新車時に履いているタイヤの速度記号・ロードインデックスを踏襲するのが良いかと思います。
あと、タイヤの交換目安・長持ちさせる方法・安く購入するコツが分かる記事も書きましたので、参考までにどうぞ!
- タイヤサイズの見方 インチ・扁平率・製造時期など
- ホイールサイズの見方 インチ・リム幅・P.C.D・インセットとアウトセット
- 世界のタイヤメーカー一覧
- タイヤの交換時期の目安 劣化の判断方法と長持ちさせるコツ
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