この記事では、『車をぶつけてしまってキズを補修塗装したい。』そんな時のマスキングテープの貼り方を説明します。
2色塗装などの、塗り分けとは、貼り方が違いますので、キレイに塗り分けたい方は、
≫塗り分け塗装をキレイに仕上げるためのマスキングテープの貼り方を見てください。
では、傷のパテ埋めなど、下地処理ができたら、マスキングテープを貼っていきます。
今回の補修塗装で使用するマスキングテープは、
- 車両用マスキングテープ
- コロナマスカー
だけです。場合によって、車両用マスキングテープの幅を複数種類用意しておいてください。
マスキングテープの種類・必要なマスキングテープが分からない方は、
≫塗装に使うマスキングテープの種類・用途・幅の使い分け方を見てください。
キズ・補修塗装する時のマスキングテープの貼り方
DIYでキズを補修塗装する時は、ソフト99やホルツのスプレータイプのカーペイントを使用すると思いますが、補修する車の色番号通り購入すれば、同じ色だと思っていませんか?
確かに基本的な色配合は同じかもしれません。ただし、純正色に限りなく近い近似色であって、補修する車の色と全く同じではないという事を覚えておいてください。
特に新車から時間の経過した車は、経年劣化によって、色が変わってしまっています。
その上に塗装するので、マスキングテープでキッチリと境目を作ってしまうと、色の違いがハッキリと出てしまいます。さらに、塗膜は想像以上に厚いものなので、塗った部分・塗らない部分の段差もできてしまいます。
部分補修をする時のマスキングテープの貼り方のポイントは、その色の境目や段差を目立たないようにすることです。
そこで重要なのが、マスキングテープを貼る場所と、マスキングする範囲となります。
ここでは、ドアパネルを例に説明していきます。
マスキングテープを貼る場所
色の境目や段差を目立たなくさせるには、
⇒塗装部分よりも、かなり大き目にマスキングする。
⇒ドアの継ぎ目、パネルのプレスラインなど、車の造形自体に境目がある部分を利用する。
というポイントがあります。少しでもパネルの隙間があったり、区切りの線がある事で、近似色であれば、人の目には同じ色に見えるからです。
また、バンパーなどの曲面が多いパーツは、大き目にマスキングする事が重要です。
大き目に囲い、補修部を重点的に塗装することで、周囲にもグラデーション的に塗料が噴霧されることになります。これにより、境目が目立たなくなります。
くれぐれも、塗装部だけマスキングする事はしないでください。
マスキングテープの貼り方
では、実際に貼っていきます。
今回はドアパネルなので、パネルの隙間を境目とします。
ドアのような開閉できるものは、ドアを開けて塗料が付着しそうな部分にも、事前にマスキングしておいてください。
まずは、境目になる部分に車両用マスキングテープを貼ります。
カーブしている部分は無理につなげようとせず、切ってつなげながら貼っていきます。カーブ部分は特に貼り付けが弱くなるので、しっかりと押し付けて、隙間なく貼り付けてください。
ぐるっと周囲にマスキングできたら、もう1本、重ねて同じようにマスキングテープを貼っていきます。マスキングテープの幅を使い分ける場合は、1本目は細目、2本目は太目を使うと作業しやすいです。
2本ほどマスキングテープが貼れたら、その上にマスカーを貼っていきます。
車両用のマスカーを使用して、マスキングテープなしで貼る事もできますが、見切りをつけにくいので、自分はこの方法でしっかりと境目を作っていきます。少しめんどくさいですが、確実に作業すれば、あとで後悔する事がなくなります。
マスカーが貼れたら、広げていきます。マスカーの重ね部分も風でヒラヒラしないようにマスキングテープでつないでおきます。
コロナマスカーは、静電気を帯電させているので、飛び散る塗料を吸着してくれます。また車のボディにもピタッとくっついてくれます。シート幅(広げた時の幅)は550mm位が使いやすいかなと思います。
スプレー塗料は、想像するよりも広い面に飛散するので、コロナマスカーで塗装部分の周囲を、広く覆ってください。タイヤ・ホイールも忘れずに!
このように、塗装部周辺を大きく囲うようにマスキングできれば、マスキング作業は完成です。
ドアの場合は、パネルの隙間と、プレスラインを利用する事ができます。写真には無いですが、ドアハンドルもマスキングテープでしっかりと覆っておきます。
あとは、塗装するだけですが、塗装作業が不安な方は、コチラを見てください。
マスキングテープの貼り方のまとめ
部分補修塗装では、既存の塗装との境目を目立たなくするという事がポイントでした。
まとめると、
- 使用するのは、車両用マスキングテープとコロナマスカーだけ。
- 塗装部分よりも、かなり大き目にマスキングする。
- ドアの継ぎ目、パネルのプレスラインなど、車の造形自体に境目がある部分を利用する。
- マスキングテープは、しっかりと押し付けながら貼る。
ということとなります。既存塗装と新しい塗料は色が違います。ボカシながら塗装するためには、塗装部よりも大き目にマスキングする必要があります。場合によってはボカシ剤を使用するのも良いかと思います。
また、少しの隙間にも塗料は入りこみます。念には念を入れて、しっかりと貼り付けるようにしてください。
以上が、部分補修の時のマスキングテープの貼り方でした。
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