車のカラーナンバー(カラーコード)とは、その車が何色で塗られたのかを表す記号です。
国産車だけでも、年間100種以上の新色が発表されているので、その色を見分けるための、色固有のIDと考えればよいかと思います。
表記は、自動車メーカーによって異なっていて、数字だけ・アルファベットだけ・数字とアルファベットの組み合わせで表されています。
この記事では、メーカーごとに、コーションプレートの位置と、どれがカラーナンバーなのかが分かるように説明していきたいと思います。
カラーナンバーは、どこに書いてある?
カラーナンバーは、車体に取り付けられたコーションプレートに表記されています。車検証には、記載されていません。
コーションプレートはどこにある?
カラーコーションプレートの位置は、メーカーや車種によって、色んな場所にあります。
コーションプレートのどれが、カラーナンバー?
これも、メーカーによって異なります。分かりやすいメーカーもあれば、どれがカラーナンバーなのか判別不能なメーカーもあります。
カーメーカーごとに詳しく説明していきます。
コーションプレートの取付位置と見方
コーションプレートとは、車体番号や、型式などを記載した、車体の身分証明書で、メーカーによって、ネームプレートや、モデルナンバープレートと呼ばれることもあります。
カラーナンバーは、大体の場合、このコーションプレートに記載されています。
取り付け位置は、メーカーや車種によって異なりますが、大体の傾向がありますので下の図を参考に探してみてください。その中に、カラーナンバーが記載された場所があります。
トヨタ車の場合
トヨタ車のコーションプレートの位置
トヨタ車の場合は、助手席側センターピラーに、コーションプレートがある事が多いです。
トヨタ車のカラーナンバーの記載場所
トヨタ車は、COLORという部分に、カラーナンバーが記載されています。このコーションプレートの場合は、202という数字がカラーナンバーです。
数字との混同を防ぐため、アルファベットの ”O” と ”I” は使われていません。
202は、アルファードやクラウンなどに使用されるブラック色となります。
日産車の場合
日産車のコーションプレートの位置
日産車の場合は、エンジンルーム内の奥にコーションプレートがある事が多いです。
日産車のカラーナンバーの記載場所
日産車は、片仮名でカラーと併記してあるので分かりやすいです。このコーションプレートの場合、L50がカラーナンバーになります。
数字との混同を防ぐため、アルファベットの ”O” と ”I” は使われていません。
L50は、キューブやマーチに使用される、ブラウン系のビターショコラPとなります。
ホンダ車の場合
ホンダ車のコーションプレートの位置
ホンダ車の場合は、助手席側センターピラーにコーションプレートがある事が多いです。
ホンダ車のカラーナンバーの記載場所
ホンダ車は、カラーなどの記載がないため、分かりにくいですが、上の画像の箇所にカラーナンバーが記載されています。
- 数字との混同を防ぐため、アルファベットの ”O” と ”I” は使われていません。
- カラーナンバーの末尾が、Pの場合は、パール色
- カラーナンバーの末尾が、Mの場合は、メタリック色となります。
このコーションプレートの場合、NH821Mがカラーナンバーになります。NH821は、ヴェゼルなどに使用される、ルーセブラックメタリックとなります。
マツダ車の場合
マツダ車のコーションプレートの位置
マツダ車の場合は、車種によってコーションプレートの位置もバラバラです。比較的多いのは、運転席側センターピラーかと思います。
マツダ車のカラーナンバーの記載場所
マツダ車は、PAINTという部分に、カラーナンバーが記載されています。このコーションプレートの場合は、46Vという数字がカラーナンバーです。
46Vは、CX-5やマツダ3など様々な車種に使用されている、マツダのイメージカラー的なレッド系のソウルレッドクリスタルMとなります。
三菱車の場合
三菱車のコーションプレートの位置
三菱車の場合は、運転席側センターピラーにコーションプレートがある事が多いです。軽の場合はエンジンルーム内の傾向があります。
三菱車のカラーナンバーの記載場所
三菱車は、COLORという部分に、カラーナンバーが記載されています。このコーションプレートの場合は、A31という数字がカラーナンバーです。
数字との混同を防ぐため、アルファベットの ”O” と ”I” は使われていません。
A31は、ekワゴンやアウトランダーなどに使用されている、シルバーカラーとなります。色名は、クールシルバーMです。
スバル車の場合
スバル車のコーションプレートの位置
スバル車の場合は、助手席側センターピラーにコーションプレートがある事が多いです。
スバル車のカラーナンバーの記載場所
スバルは、2017年4月に、富士重工業株式会社から株式会社SUBARUに社名変更となっています。それ以前のコーションプレートは、『SUBARU CORPORATION』ではなく、『FUJI HEAVY INDUSTRIES LTD.』になっています。
スバル車は、外装色コードという部分に、カラーナンバーが記載されています。めちゃくちゃ分かりやすいです。このコーションプレートの場合は、61Kというのがカラーナンバーです。
数字との混同を防ぐため、アルファベットの ”O” と ”I” は使われていません。
61Kは、レヴォーグやインプレッサに使用されている、ダークグレーメタリック色となります。
ダイハツ車の場合
ダイハツ車のコーションプレートの位置
ダイハツ車の場合は、車種によってコーションプレートの位置もバラバラです。同じ車種でもモデルによって違います。
ダイハツ車のカラーナンバーの記載場所
ダイハツ車は、COLORという部分に、カラーナンバーが記載されています。このコーションプレートの場合は、W24という数字がカラーナンバーです。
数字との混同を防ぐため、アルファベットの ”O” と ”I” は使われていません。
W24は、タントやミラジーノなど、かなり多岐に使用される、パールホワイトになります。
スズキ車の場合
スズキ車のコーションプレートの位置
スズキ車の場合、最近はエンジンルーム内にある事が多いようです。
ダイハツ車のカラーナンバーの記載場所
スズキ車は、COLORという部分に、カラーナンバーが記載されています。このコーションプレートの場合は、ZRZという数字がカラーナンバーです。
数字との混同を防ぐため、アルファベットの ”O” と ”I” は使われていません。
ZRZは、スイフトやイグニス、ソリオなどに使用される、ブーストブルーパールメタリックという色になります。
レクサス車の場合
レクサス車のコーションプレートの位置
レクサス車の場合、現時点では、全て助手席側センターピラーにあります。
レクサス車のカラーナンバーの記載場所
レクサスのコーションプレートは、通常のトヨタ車と同じです。
数字との混同を防ぐため、アルファベットの ”O” と ”I” は使われていません。
217は、ISやLXなどに使用される、スターライトブラックガラスフレークという色になります。ブラックにガラス繊維のラメを含有させた高光沢塗装です。グラファイトブラックガラスフレークが後継色となります。
カラーナンバーを知らないとどうなる?
『自分で、車の補修塗装をしたい・パーツを純正色で塗装をしたい。』
そんな時、ほとんどの人は、カー用品店やホームセンターで、カーペイント(塗料)を購入すると思いますが、色を正確に選ぶには、カラーナンバーが必要です。
例えば、カラーナンバーを調べずに、トヨタ車のホワイトという手がかりだけで、カーペイントを購入しに行ったとします。
お店には、トヨタ車のホワイトだけで、数種類の在庫があります。その中から、感覚だけで自分の車のホワイトを探せるでしょうか?
トヨタ車の代表的なホワイト
- 035 スーパーホワイト
- 038 スマッシュホワイト
- 040 スーパーホワイトⅡ
- 058 ホワイト ・・・など
これに、微妙なパールやマイカ色もあるので、ホワイトだけでも多岐にわたります。
店頭には、カラーサンプル表があります。ただ、見比べても、自分の車が、どのホワイトなのかなんて判断がつかないと思います。
勘だけで色を選んでしまうと、実際に塗装をした時に、微妙に黄色みがかっていたりして、色が合わないなんて事は、よくあります。
失敗しないためにも、見た目が同じっぽいという感覚で塗料を選ばないようにしてください。
必ず、カラーナンバーを確認しましょう。
カラーナンバーに合致する塗料を購入
カラーナンバーが確認できたら、そのナンバーをもとに、カー用品店やホームセンターで塗料を購入します。
購入の際は、キャップ上部に書かれた、カラーナンバーと目的のカラーナンバーが合致しているか、良く確認してください。タッチペンなども同様にキャップにカラーナンバーの記載があります。
お店の規模によって、在庫している色種も様々です。
小さな店舗ほど売れスジ(メジャーな車種や色)しか置いてありません。できる限り在庫が豊富な店舗または、ネットで購入すると確実です。
まれに、マイナー過ぎる色で、ペイントメーカーにもラインナップさえされていないものもあります。その場合は、カーペイントを特注してもらうという方法もあります。
特注といってもブレンドだけなので、普通のカーペイントよりも、やや高いだけです。
関連記事ソフト99オーダーショップ・ホルツMINIMIXで特注色を作る
カラーナンバーを事前に調べておけば、迷わず購入できるはずです。
輸入車のコーションプレートの位置
輸入車も、カラーナンバーは、コーションプレートに記載があります。
代表的なところだと、
- メルセデスベンツ⇒エンジンルーム内・フロントドアピラー・バックドアピラー
- BMW⇒エンジンルーム内・助手席側センターピラー
- アウディ⇒トランク内・助手席センターピラー・左側リアフェンダー内側
- フォルクスワーゲン⇒トランク内・助手席センターピラー・左側リアフェンダー内側
- ボルボ⇒エンジンルーム内
- プジョー⇒フロントドアピラー・センターピラー・エンジンルームの隠れた場所
- シトロエン⇒フロントドアピラー・センターピラー・エンジンルームの隠れた場所
- ルノー⇒エンジンルーム内
- フィアット⇒エンジンルーム内・トランク内・フロントドア
- アルファロメオ⇒エンジンルーム内・トランク
などとなっています。輸入車の場合、メーカーの合併・統合の影響や、プラットフォームの共有化でコーションプレートの位置も変わってしまう場合が多いです。
上記の場所に無い場合は、ネットで『メーカー・車種・コーションプレート』で検索すれば、出てくると思いますので確認してください。
ちなみに、アルファロメオの場合、今までは、エンジンルーム内・トランク内にコーションプレートがあることが多かったですが、ジュリアでは、助手席側(左側)のセンターピラーにありました。
塗装する時のポイント
カラーナンバー(カラーコード)を調べて、塗料を購入したら、塗装開始となります。
プロであれば、塗料を調色して、圧の高い細かな噴霧ができると思いますが、缶スプレーを利用したDIY塗装では、そうもいきません。
年数を経た車に、購入した塗料の色がキッチリ合致するわけもありません。ボカシを入れるため、マスキングテープの貼り方も変えなければなりません。
缶スプレーには、缶スプレーなりにキレイに塗るためのコツがあるわけです。
関連記事【詳細版】缶スプレー塗料でキレイに塗装する方法
缶スプレーでキレイに塗るための段取りを、まとめた記事もあります。詳しくは、こちらをご覧ください。
缶スプレー+DIY塗装でも、しっかりとやれば、ある程度プロ塗装と遜色ない塗膜が得られるはずです。
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