車とバイクのDIY

サビ(錆)の落とし方。サビ取りケミカルの実力調査

サビ取りケミカル実力調査のアイキャッチ

ーサビを取りたい!落としたい!その方法を知りたい方のための記事です。ー

古いバイクをレストアする時に、サビがひど過ぎて困った事があります。バイクといっても自転車バイクのTOMOSなのですが、特にサビの発生がひどい事で有名なんです。

レストア前のTOMOS フォークサビサビ
レストア前のTOMOS リアもサビサビ

赤さびは、金属自体の強度を落とすものなので、完全に朽ち果てる前にサビの除去を行い、再発しないように処理しなければなりません。

TOMOSは、全塗装前提(フレーム全剥離)での、サビ落としであったので、いろんなケミカルを試してみました。

効果として、おっ!と思ったものと、そうでないものがあったので、効果検証として記事にしていきたいと思います。

では、さっそく、実力比べをしていきたいと思います。サビ取りの強力度を、★で表してますので参考にしてください。

 

サビ取りケミカル実力比べ

つけ置きでサビとり『つけ置きサビアウト』

サビ取り強力度 

サビを除去したいものを、薬液に浸しておくことでサビを落とすというものです。ホームセンターでは、潤滑剤などで有名なAZ(エーゼット)製の製品です。

つけ置きタイプの他にも、塗るタイプや、スプレータイプもあります。今回は、細かなパーツのサビ除去をしたかったので、つけ置きを選択しました。

  • 製品名:AZつけ置きサビアウト500ml No.910
  • 主成分:リン酸、界面活性剤

 

つけ置きサビアウトの特徴

  • 錆取りに手間のかかる細かい複雑な部品も漬けて置くだけで徐錆することができます。
  • 水溶液なので、むらなく浸透し、隙間の錆もきれいに取れます。
  • 徐錆後は特殊な被膜を形成し、錆を誘発させません。
  • 複数の小さな部品を一度に処理することが出来ます。

つけ置きサビアウトでは、ブレーキワイヤーアジャスターのサビ取りを行いました。完全にサビサビで、片方のナットは固着してしまっていて、ペンチで挟んで回しても取ることができない状況です。

手順通りに、つけ込んで、少しするとサビ部分から泡が出始めます。ひと晩おくと、サビは、ほとんど除去された状態になります。サビ除去能力は高そうです。この後、良く水洗いして乾燥させます。

廃液は手順書通りに、大量の水で薄めてトイレに流しました。

特徴書きでは、サビ除去後に、特殊な皮膜を形成して錆を誘発させませんと書いてありましたが、これは期待外れです。2日ほど放置させたら、薄っすらとサビてきました。

塗装前提であったので、防錆油などを塗布していなかったから当然かもしれませんが、ちょっと残念でした。

評価として、サビ取り効果は、かなり上々です。固着したネジ部のサビも除去できたので、ナットも回るようになりました。しかし、サビ取り後の防錆効果は期待せずに、さっさと、塗装するなり防錆油を塗布するなり、しなければなりません。

こすってサビとり『さびとりつや之助』

サビ取り強力度 

サビを、こすって拭き取るタイプのサビ除去剤です。いうなれば研磨剤ですね。主成分も研磨剤なので。イメージ的には、クレンザーとか、ピカールとかと同じ分類です。

試してみたキッカケは、下の画像です。アマゾンの画像なのですが、自転車とかバイクのリムが、ここまで綺麗になるなら、いいかなって。

サビ取り前
画像はAmazonから引用
サビとり後
画像はAmazonから引用
  • 製品名:さびとりつや之助
  • 主成分:けんま剤(ケイ酸系鉱物)、脂肪酸ナトリウム、光沢付与剤

 

さびとりつや之助の特徴

  • ガンコなさびをキズもつけずにすっきり落とします。
  • つけ置きの必要がなく拭きあげればワックス効果も。
  • 手に液が付いても手荒れ、カブレの心配がありません。
  • 磨いたあとは、空拭きだけでOK! さび止め効果も発揮します。 

さびとりつや之助の使い方

  1. 結構、粘性が高いので、良く振る。
  2. 布かスポンジに、適量を付けて、サビの発生部分を磨く。
  3. キレイにサビがとれるまで繰り返す。
  4. サビがとれたら、キレイな布で乾拭きして磨く。
TOMOSのホイール

サビサビの状態の写真を撮るのを忘れてしまいましたが、TOMOSのホイールは、この程度までキレイになりました。

3回ほど磨きを繰り返した結果です。艶だし効果もあると思います。霧吹きで水をかけてみましたが、撥水効果もあります。

評価としては、クロームメッキ部分のサビ取りには有効だと思います。ただ、ピカールと同じ程度かなとも思ったりもします。アマゾンの画像をみて、過剰な期待をしていたので、それほどでもないな、というのが正直な感想です。

塗るサビ取り『花咲かGラストリムーバー』

サビ取り強力度 

刷毛で塗るタイプのサビ取り剤です。サビが発生した部分に塗ることによって、化学反応でサビ除去を行います。榮技研さんの花咲かGシリーズは、バイク愛好家の間では有名なサビ取り剤です。タンク内部のサビ取り・コーティング剤もあります。

  • 製品名:花咲かG ラストリムーバー
  • 主成分:リン酸希釈溶液、酸化防止剤 他

 

花咲かG ラストリムーバーの特徴

  • 錆を除去した後に約3ミクロンの灰白色の紡績皮膜を形成し、あらたな錆の発生を抑えます。
  • MIL-STD-107、MIL-P-4574A、MIL-P-10578B 相当  ←アメリカ軍の規格みたいです。
  • 塗装やクローム、ニッケルメッキは剥がしません。
  • サビとりあとにペイント、ラッカー等の塗布が可能。

花咲かG ラストリムーバーの使い方

  1. 使う分だけ、別容器に移します。
  2. 刷毛で、サビの発生している部分に塗布します。
  3. 塗布後10分くらいしたら、サビが反応して色が変わるので拭き取ります。
  4. サビが取りきれない場合は、数回繰り返します。

でっ、使ってみました。

使った場所は、TOMOSのフレームのサビ部分と、スタンドの部分。塗装剥離剤の後に施したので、えらいこっちゃの状況で写真を撮り忘れました。なので、スタンドの写真になります。

花咲かG_サビ取り前
サビ取り前
花咲かG_サビ取り後
サビ取り後

こんな感じにサビがとれました。下地は、クロームメッキですね。

拭き取りしないで、そのまま放置すると、灰白色の約3ミクロンの防錆皮膜が形成されるそうです。自分の場合は、少しでも今後の防錆効果を高めるためにも、そのまま放置しました。

使用にあたって、少し独特なニオイがします。環境配慮型のケミカルとの事なので毒性は低いかと思いますが、メーカーでもゴム手袋の着用推奨です。あと、鉄とステンレス専用品です。ほかの金属には使用できません。

使った感想ですが、つけ置きサビアウトの塗るバージョンである、『サビアウト』とあまり変わらないかなと思います。成分もリン酸系なので、濃いか薄いかなどの違いのように感じます。

処理後の防錆効果に期待なのですが、メーカーサイトを見てみると、露出した金属地にはペイントまたは油分を塗布し、保護して下さい。との記載があるので、そこまで期待できるものでは無いと思います。

あと、価格ですが、花咲かGは300mlで、3,000円ほどします。対してAZのサビアウトは、110gで450円です。結構な価格差があるので、正直魅力をあまり感じませんでした。

お試し使用には、相当な量があまりましたので、後日、ママチャリのサビに塗布してみました。特にネジ部分のサビが酷かったので集中的にケアしてみました。グレーっぽくなりましたが、スグに再サビが発生しました。あと、ユニクロメッキと相性が悪いかもしれません。

塗るサビ取り『ネジザウルス リキッド』

サビ取り強力度 

ネジザウルス サビ取りリキッド
  • 製品名:ネジザウルス リキッド 錆取り液 ZC-28
  • 主成分:チオグリコール酸アンモニウム

 

ネジザウルス リキッドの特徴

  • 錆で頑固に固着したネジに塗布して、錆を溶かします。
  • ネジなどの錆を素早く除去でき、極小部品であれば数秒で除錆できます。
  • 自動車、オートバイ、農機具、船舶、配管部品などの錆びたネジに。
  • 中性ですので安全に作業できます(酸、アルカリを含まない)。

ネジザウルス リキッドの使い方

  1. 錆びたネジにたっぷりと塗布してください。
  2. すぐに錆と反応して紫色に変化します。
  3. 十分に浸透させてからネジを緩めてください。
  4. 除錆後は水洗いの上、必ず防錆剤を塗布してください。
  5. ネジ周辺金属部分にシミや変色の恐れがあるのでご注意ください。

特徴・使い方にもあるように、基本的にネジ用です、サビて固着してしまった、ネジに使用することで、外せるようになるという代物です。

締結されたネジであっても隙間から浸透するそうなので期待がもてます。一応、ネジなどにと書いてありますので、他のものにも使用できるようです。

自分は展示会で、サンプルをもらいました。TOMOSのネジは、何とか全て外せてしまい、お試しに適した固着したネジがありませんでしたので、その辺にある、サビたアンカーに実力試験として試してみました。その結果がこちら。

お試しで、使ってみたのは、こんなネジです。かなり昔から施工されていたもので、こちらもサビサビです。説明書き通り、たっぷりと塗布します。

サビたアンカーの画像
サビサビのアンカー
サビ取り剤を塗布している画像
たっぷりと塗布

塗布後スグに、液体が紫色に変色します。これ、あれですね、車のホイールとかボディの鉄粉除去と同じ変化です。で、一回の塗布と水洗いでは、ほとんど変化なしなので、3回ほど繰り返しました。

化学反応により紫色に
化学反応によって紫色に変色
水洗いした後の画像
水洗い後の状態

最終的には、この程度までしかサビは落とせませんでした。これで3回処理した状況です。

ネジ部に浸透して固着したネジを外せるようになる効果は高いと思いますが、表面の頑固なサビには、そこまで効果なしといったところでしょうか?見た目としては、茶色い感じのまま。

自分としては、購入してまで使わないと思います。ただ、ホームセンターでは異常に売れているとの事なので、使い方によるものかもしれません。

赤サビを黒サビに変換『サビチェンジャー』

サビ取り強力度 

これは、正確にはサビ落としではありません。赤サビを黒サビに転換してしまおうというものです。黒サビは、自然に発生するものではなく、薬品や熱処理などによって発生させます。黒サビは、酸素を遮断する効果があるので、鉄をグサグサにしてしまう、赤サビの発生を防いでくれるというものです。

  • 製品名:ホルツ サビチェンジャー MH116
  • 主成分:タンニン酸・ラテックス

 

ホルツ サビチェンジャーの特徴

  • めんどうなサビ取り作業なし。
  • サビに直接塗るだけで、赤サビがサビ止め皮膜に変化します。変化した皮膜がサビの再発を防ぎます。
  • その上に塗装をする事も可能です。

ホルツ サビチェンジャーの使い方

  1. 剥がれそうなサビは、ワイヤーブラシなどで取り除きます。
  2. 良く振ってから、使う分だけ、付属のカップに取り分けます。
  3. 小さな刷毛が付属しているので、サビの発生している部分に塗布します。
  4. 乾燥させれば完了です。一日立てば、上から塗装ができます。

拭き取りは不要です。うまくいくと、紫色から、ややツヤのある黒に変色していきます。うまくいくとと書いたのは、変色しない場合があるからです。傾向として、メッキ上のサビの反応が悪いように感じました。

また、油分は完全に除去した方がいいと思います。水洗いとかではなく、できればパーツクリーナーやシリコンオフでの処理が良いと思います。これだけで、黒さが変わってきます。

サビ落としを、タイプ別で分けてみました。

ここまで、色々と、サビ落とし剤を使ってみて、4種類に大別される事が分かりましたので分けてみます。

せっかく大別したので、主要な商品もご紹介しておきます。coro-suke的な考えですが以下の通りです。

1.主成分が、リン酸系のサビ落とし+保護皮膜形成型。

  • 呉工業 ラストリムーバー  主成分: リン酸、界面活性剤
  • TRUSCO サビトリスプレー 主成分:リン酸、界面活性剤、水

2.主成分が、チオグリコール酸アンモニウムの、紫変色サビ落とし型。

  • 茂木和哉 「 サビ落とし 」低臭タイプ 主成分: チオグリコール酸塩、陰イオン界面活性剤
  • 鈴木油脂 リトルスメル 主成分:チオグリコール酸アンモニウム・界面活性剤
  • メガトン!激浄!錆落とし 主成分:チオグリコール酸アンモニウム、他 
  • 技職人魂 サビ取り職人 錆除去剤 主成分:アニオン系界面活性剤、チオグリコール酸塩

3.主成分が、タンニン酸の、赤サビ⇒黒サビ転換型。

  • ニッペホームプロダクツ さびチェンジ  主成分:ラテックス・タンニン酸
  • ヘンケル エクステンド 主成分:合成ラテックス樹脂

4.主成分が、研磨剤の、こすって削ってサビ落とし型。

・大一産業 サビ消し名人

成分 水溶性植物性酸、高級カルボン酸、両性界面活性剤・技職人魂 サビ取り職人 錆除去剤 主成分:アニオン系界面活性剤、チオグリコール酸塩

番外編 おすすめしません。

サンポールでサビ取り

サビ取り強力度 

サンポールでサビを取るという記事や、Youtubeが多く掲載されていますので、チャレンジしてみました。結果ですが、これ全くお勧めしません。

サンポールは、ただただ安く手に入る、強力な酸です。原料は9%の塩酸です。今まで、上の記事に書いてきたリン酸系のサビ落としと、根本的に違います。

サンポールでのサビ落としは、はじめは、すっごい効果だと思いました。ただ、強酸であるために、水で良く洗浄しても、すぐにサビが発生します。サビ自体が酸化現象なので当たり前です。

そこで、酸とは逆のアルカリ性の薬剤(アルカリ性の洗剤とか重曹とか)で中和を試みるも、なかなかうまくいきません。結局、リン酸系のサビ落としの方が、安全面でも良いとの結論にいたりました。

木工用ボンドでサビ落とし

サビ取り強力度 

これは、自分にとっては、都市伝説のように感じました。全くといっていいほど効果がありませんでした。手法としては、サビているものの上に、パックみたいに塗りたくって、乾燥したら剥がすというものでした。

TOMOSのフェンダーに、点サビが多く発生していたので、もしかして行けるのでは?という軽い気持ちで試してみました。結局、薄っすらサビは、落ちたものの、作業量に対して効果薄のため、効果なしと判断しました。

最終的には、花咲かGでもサビを取り切れず、というかクロームメッキが剥離してしまったので、塗装処理してしまいました。

サビ取りのまとめ

今回、TOMOSのレストアをキッカケに、色々とサビ取りケミカルを買い集めてしまいました。それもこれも、TOMOSのサビがひどすぎたためなんですが。

効果としては、

細かいパーツであれば、『つけ置きサビアウト』なんか、かなり優秀で、レストアが完成したあとでも、他のサビ取りに使うくらい気に入ってます。その他のサビ取りは、特に突出した部分はなく、どれも、こんな感じなのかな?という感じでした。

その中でも、研磨剤系のサビ取りは、物理的にサビを削り落とさなければならないので、労力的に大変でした。確かに、点サビは、きれいになりますが、想定内な感じで、労力対効果という言葉があるのなら、あまり良い数値はでないと思います。

薬剤系は、やはり楽でした。基本的に塗って、待つ!という作業なので疲れません。効果は、リン酸系 > チオグリコール酸アンモニウム系という感じだと思います。お気に入りの、『つけ置きサビアウト』と同じ、リン酸系の『花咲かG』も効果は高かったと思います。

ということで、大体のタイプのサビ取り剤を経験しましたが、サビ取りは、とにかく大変です。やはり赤サビは出る前に対処した方がいい!というのが結論です。

ですので、サビをとった後の防錆処理が、大事かなと思いました。

以上。今回はここまで。

 

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